私は西暦2000年の頃から色々とわかることが多くなってきました。
それもわからなくていいことまでもです。
最初はおもしろがっていたのですが、だんだん調子に乗っていって自分の足元を見ることが出来なくなってしまいました。
そんな時に私を試すかのような出来事が起こったのでした。
私は当時カウンセラー&セラピストをしていたのですが同時に起業相談の仕事もしていました。
そんな時、共同で事業をしないかという話が友人からもちあがりました。
最初は気心の知れた仲間だけで始める予定だったのですが、友人が連れてきた男も共同事業に参加したいと言ってきたのでした。
その男をXとしましょう。
私は当初、Xに胡散臭さを感じ反対したのでしたが周りの意見に流されて私も同意することになりました。
会社を立ち上げるにあたり事務所兼自宅を私名義で借りることにしました。
そこにXも私とルームシェアをするという話になり共同生活が始まりました。
これが私の転落の始まりでした。
私が事業資金として借り入れ用意したお金をXが一時貸してくれと言い出したのでした。
私はここで大変な思い違いをしてしまいました。
それは共同で事業を始めるのだから仲間を信じなければならないと思ってしまったのです。
まして共同生活をするのだから・・・
Xはちゃんと返してくれるだろうと高を括ったのでした。
もうお気づきのようにXに貸したお金は戻ってきませんでした。
それもXはあちこちからお金を借りまくり事件を起こして消えたのでした。
そうです Xは詐欺師だったのです。
私は事件の共犯の疑いをかけられ警察にも事情聴取されました。
実は私を陥れてはめようとした人間はXだけではなかったのです。
私の身内同然に思っていた仲間もX同様に私をはめようとしていたのでした。
次から次へと裏切りが発覚し、多くのモノ(ヒト・お金・信用)を失い自ら命を絶とうとさえしました。
この時はもう誰も信じることができなくなり絶望のどん底に落ちてしまいました。
私はいろんなことがわかるようになっていたにもかかわらず、自分の感覚を信じきれず状況を頭で操作しようとしたのでこのようなことになってしまったのです。
その後すぐXは逮捕されました。
私はこの事件から人間不信に陥り人とかかわることをやめようと思いました。
私が立ち直るのにそれから数年かかりました。
2007年12月までその当時の細かい出来事や感情を封印し、部分的記憶喪失になっていたのでした。
これが私のカウンセラー&セラピストを表立ってやれなくなった直接の原因でした。
私は自分の最悪の状況をネタにして笑い飛ばすことによって自分自身立ち直ってきたのです。
それには自分ひとりではなく必ずその時その時で救いの手がありました。
人間どん底を味わうと自然と生きているだけでも感謝だということを痛感します。
そして深刻なことなど何もないということがわかりました。
笑っていれば人生なんとかなるんだということがわかりました。
どんなことがあっても生きていれば時間とともに必ず解決するのだということを知ったのでした。